MISSION

難治性重症心不全に対する有効な治療法としてこれまでも心臓移植がありますが、ドナー不足は本邦だけでなく世界的な問題となっております。将来の重症心不全治療の重要なツールとして、再生医学・再生医療への期待が高まっておりますが、慶應大学循環器内科福田研究室はiPS細胞から再生心筋細胞が分化誘導できることを明らかにし、これを心不全治療に応用することに取り組んで参りました。

Heartseed株式会社はこの福田研究室の技術の実用化のために設立されました。大学発ベンチャーとして心筋再生技術の実用化に真摯に取り組み、心筋再生医療の早期実現、そして再生医療の産業化による日本経済への貢献をして参りたいと考えております。

慶應義塾大学医学部循環器内科教授
福田恵一
Heartseed株式会社代表取締役社長
河西佑太郎

iPS細胞由来の移植心筋が生着している様子

TECHNOLOGY

安全性の高いiPS細胞の作製方法

これまでのiPS細胞の作製方法では患者さんの皮膚組織を採取してからリプログラミング遺伝子をゲノムに直接挿入します。しかし、この方法だとゲノムそのものに傷をつけてしまうことからガン化の可能性が否定できませんでした。当社の開発した方法では特殊なベクターを使うことでリプログラミング遺伝子をゲノムに直接挿入することなく作成できるためガン化の可能性を著しく低く抑えることに成功しました。また、わずか1滴の血液からiPS細胞を作成することが出来るため、患者さんの負担も少なくすることが出来ます。

安全性の高いiPS細胞の作製方法

T細胞由来のiPS細胞が2~4週間で出現。ガン化リスクが圧倒的に少ない

iPS細胞から心筋細胞への分化誘導方法

心筋再生医療を実施するには大量の心筋細胞が必要となってきますが、未分化なiPS細胞を心筋細胞へと分化させる上では何段階かのステップを踏む必要があります。心臓の発生学のこれまでの研究から心臓の予定領域ではいくつかの遺伝子(Noggin/G-CSF等)が心臓形成において重要な働きをしていることが分かってきており、当社ではこれらの発見をベースに効率的な心筋分化と心筋細胞の大量培養に成功いたしました。

iPS細胞から心筋細胞への分化誘導方法

Noggin/G-CSFなどの分化因子によりiPS細胞から分化した心筋細胞

心筋細胞の純化精製方法

心筋細胞への分化誘導後に未分化なiPS細胞が残存することが明らかになっており、それらの未分化な細胞が患者さんのからだに移植する際に紛れ込むと腫瘍化(がん化)することが大きな問題となっておりました。そこで心筋細胞を移植する前に腫瘍化の原因となる未分化な細胞を除去し、心筋細胞のみを純化精製する必要がありました。これまではFACSというセルソーターを用いて、1つ1つの細胞を分離し、心筋細胞だけを回収する方法が主流でしたが、iPS細胞と心筋細胞のエネルギー代謝を詳細に解析することにより特殊な培養液を開発し、安価かつ簡便に未分化な細胞を除去し、大量の心筋細胞を回収することに成功しました。この技術的ブレークスルーによりiPS細胞由来の心筋移植の可能性が飛躍的に高まりました。

心筋細胞の純化精製方法

移植用に未分化なiPS細胞を除去し純化精製した心筋細胞

心筋細胞の心臓への移植方法

純化精製した心筋細胞を心臓組織に移植する際に一個一個バラバラな心筋細胞を移植しては効果が上がらないので、1,000個程度の心筋細胞を塊にした「心筋球」を作成し、それを心臓組織に移植する方法を開発しました。この方法を行うことでiPS細胞から作った心筋細胞が心臓組織に高い確率で生着し、心筋細胞が生着後に更に成長し、実際の心機能を大幅に改善することを確認しております。弊社の社名であるHeartseedは心筋梗塞などで壊死してしまった部位に心臓の種(Heartseed)となるこの「心筋球」を移植することにちなんで命名いたしました。

心筋細胞の心臓への移植方法

心筋細胞の移植時生着率の向上のために作製した再生心筋球

MANAGEMENT

福田恵一

福田恵一(最高科学責任者)

    • 1987年:
    • 慶應義塾大学大学院医学研究科(循環器内科学)修了
    • 1987年:
    • 慶應義塾大学助手
    • 1991年:
    • 国立がんセンター研究所に国内留学
    • 1992年:
    • 米国ハーバード大学ベスイスラエル病院
    • 1994年:
    • 米国ミシガン大学心血管研究センター留学
    • 1995年:
    • 慶應義塾大学医学部循環器内科助手
    • 1999年:
    • 慶應義塾大学医学部講師
    • 2005年:
    • 慶應義塾大学医学部再生医学教授
    • 2010年:
    • 慶應義塾大学医学部循環器内科教授
河西佑太郎

河西佑太郎(代表取締役社長)

    • 2005年:
    • 東京大学大学院農学系研究科(遺伝子工学)修了
    • 2005年:
    • ゴールドマン・サックス証券投資銀行部門入社
    • 2006年:
    • ベインキャピタル入社
    • 2009年:
    • シカゴ大学経営大学院に留学(MBA取得)
    • 2011年:
    • ユニゾン・キャピタル入社。昭和薬品化工/あゆみ製薬(旧参天製薬リウマチ薬事業)にて取締役を歴任
    • 2015年:
    • Angel Bridge株式会社設立(代表取締役)。大学発ベンチャーの立ち上げおよびエンジェル資金の提供を行う
company

COMPANY

社名
Heartseed株式会社
設立
2015年11月30日
事業内容
iPS細胞を用いた心筋再生医療
代表取締役
河西佑太郎 (Yutaro Kasai)
株主
創業メンバー
本社
〒150-0001東京都渋谷区神宮前5丁目38-6 パシフィック神宮前3F
連絡先
contact@heartseed.jp